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トコトコ農園通信

2014年10月20日 更新

100号記念

食欲の秋を満喫・秋の収穫祭

理事 嶋村 良子

「読書の秋」「芸術の秋」「スポーツの秋」…良い季節が巡って来ました。野菜作りを楽しんでいる私たちにとっては、畑の野菜で「食欲の秋」を楽しむ待ち遠しい時期でもあります。

10月5日(日)、あいにく台風が関東地方に近づく雨模様の日でしたが、新所沢公民館調理室でトコトコ農園「秋の収穫祭」が行われました。今回は畑で収穫した小麦粉を使ってのうどん打ちがメインです。このうどん打ちも、今回で4回目となりました。皆が楽しみにしている行事の一つです。


思い返せば、昨年11月末の種蒔きから、冬季の数回の麦踏みを経て今年7月の収穫。汗まみれ藁まみれになっての収穫でした。

でも今日のうどん打ちにたどり着くにはこの後がさらに大変なのでした。大正末期に作られたという足踏み脱穀機での脱穀作業は男性会員たちが汗だくになって交代しながらやらなければならない大仕事です。脱穀後はもみ殻や大きなごみを取り除くためのふるいかけ、そして、前代表が頭をひねり考え出した扇風機と段ボール箱を使った唐箕もどきでの細かいゴミと麦粒を分ける作業(詳しくは「トコトコ通信」2012.7.20をご覧下さい)と続きます。

そしてきれいな麦粒になっても所沢には製粉してくれるところがありません。わざわざ副代表のMさんがときがわ町の製粉所まで車で運び込み、ようやく約40sの真っ白い小麦粉となって戻ってきたのです。そんな愛しい小麦粉でうどんを作ろうというのです。会員の士気も高まります。


今回はKさん(男性)にうどん作りのリーダーをお願いしました。何事にも丁寧に緻密に取り組まれるKさん。会員向けにうどんの打ちのレシピを印刷し、分かり易く見て学べるようにとパソコンでうどん打ちの動画を見られるように準備してくれました。

一人500gの粉を打ちます。水回し、こね、さらに厚手のビニール袋に入れて足で踏みます。コシのあるうどん作りには欠かせない作業です。袋から取り出し麺棒で薄く伸ばそうとしますが、コシか強くなった生地はなかなか簡単には平べったくなりません。力を入れて四方八方に伸ばし、折りたたみ、丁寧に細く切っていき、たっぷりのお湯で15分から20分ほど茹で上げます。


隣の調理台ではけんちん汁を作っています。ふくよかな色白の里芋、色鮮やかなホクホクかぼちゃ、太いネギはトコトコ農園産です。大根、人参、ゴボウは収穫の時期がもう少し先なので間に合いませんでした。野菜はお肉と共に香ばしく胡麻油で炒められ、寸胴鍋の中で煮込まれています。う〜ん、いい匂い。

実験農場「山芋クラブ」から長さ60pもある立派な山芋の差し入れがあり、急遽「とろろうどん」もメニューに加わりました。皮をむき、黒ずまないように酢水につけ、おろし金でおろします。ビニール手袋をしないと痒くなりそうです。おろした芋をすり鉢に入れ、だし汁を加えさらに丁寧にすって、なめらかなとろろの準備もできました。


今回の小松菜の胡麻和えは特別なものです。小松菜は勿論畑からのものですが、なんといっても胡麻もトコトコ農園産なのですから。

胡麻も麦同様とても手間が掛かります。刈った胡麻をブルーシートに広げ、棒で叩いてサヤから胡麻粒を取り出します。大変なのはその後。ふるいにかけて一緒に落ちたサヤやごみを取り、さらに手やピンセットで細かいゴミを取り除きます。きれいになった胡麻を水で洗い、しばらく水につけておき、沈まない不良の胡麻を取り除き、沈んだ良質のものだけを残し天日に広げ乾燥させます。この収穫祭に間に合わせるためにMさんがこの大変な作業をやって用意してくれました。Mさんはいつも根気のいる作業を黙々とやって、農園活動を支えてくれています。

フライパンで炒って、すり鉢ですり始めましたが、少々皮が固いのか女性の会員では上手くすれません。そこへ男性会員のNさんが「やりましょうか?」と声を掛けてくれました。Nさんがゴリゴリすっていくうち、みるみる油が出て来てしっとり。私は確信しました。「男子、大いに厨房に入るべし」と。


うどん打ちも楽しいけれど、やはりスィーツ作りにはまた違った楽しさがあります。夢があるというのでしょうか、特に女性や子供にとってはワクワクしますよね。

今回は料理上手のHさんが畑から掘ってきた丸々太ったサツマイモで普段のスィートポテトよりグレード・アップしたクランブル・スィートポテトを作ってくれます。

こどもは正直。料理が大好きなこども会員、T君9才はHさんのそばを離れません。熱々のお芋を潰したり、計量したり、クランブルをトッピングしたり、本当によく働きます。「お料理の上手な男の子はモテルというけど、T君も女の子にモテルのでしょう?」と聞くと、ニッコリ笑って「料理についてはね。」との返事。将来が楽しみですね、T君のお母さん。


さて、料理も出来上がり、盛り付けも完了しました。うどんは細いもの・太目のもの、長いもの・短いものなど様々ありますが、それはご愛嬌。けんちんうどん、とろろうどん、小松菜の胡麻和え、クランブル・スィートポテト、季節の果物りんごと梨、さらに実験農場「粋京」から万願寺唐辛子の焼き浸しが差し入れされ、豪華な食事会となりました。いつものことながら「いただきまーす!」の弾む声。和やかで楽しい、「食欲の秋」を堪能した収穫祭でした。


片付けを終え、帰りには約2人前のうどんと万願寺唐辛子のお土産がありました、台風襲来の前日で雨の中の帰宅となりましたが、皆さん「来て良かった」と思って下さったのではないでしょうか。いつもながら、ご協力ありがとうございました。


次回は火曜G,土曜G、それぞれの12月最後の作業日に白菜鍋を畑で楽しみます。北風が冷たく感じられる頃、熱々の鍋が身体も心も温かくしてくれることでしょう。お楽しみに!


追: 今回収穫祭で作った「けんちん汁」と「クランブル・スィートポテト」の作り方は、ホームページ「自然な暮らし」の「レシピの御裾分け」で紹介します。皆さん、是非作ってみて下さい。


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うどん打ちは、水回しから始まります。

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お父さんと一緒。

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十分に捏ねたあとは、薄く延ばします。

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屏風のように折りたたみます。

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細く切ります。ここが難しい。

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さあ、準備できたぞ。

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あとは15〜20分、茹でるだけ。

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お菓子作りは男の子にもチョー楽しい。

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型に入れて焼く準備。

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スィーツが焼き上がりました。

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農園製の胡麻。胡麻まで自家栽培するとは思わなかった。

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コマツナの胡麻和え。純農園製。

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これが噂の山芋くん。粘りが違います。

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山芋うどんの出来上がり。

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けんちん汁をうどんにかけていただきます。

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箸休めには万願寺唐辛子の焼き浸し。



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「トコトコ農園」は安全でおいしい野菜作りを楽しむことを目標にしています。
ご興味、ご関心をお持ちの方は、何なりとお気軽にお問い合わせください。
メール:support@ganbare-nougyoujin.org