
5月12日(土)、千葉大学大学院園芸学研究科・園芸学部の学生7人が秋田典子准教授に引率され、援農目的で来園してくれた。
現在「トコトコ農園」は3箇所に分散された約4400平米の畑を30人の会員で耕している。作業は毎週火曜と土曜の午前中に行っているが、週2回の作業日のいずれかが雨に降られ中止を余儀なくさせられるとがある。するとズルズルとやるべき作業がおせおせになってしまう。
種まきや収獲作業を優先せざるを得ないので、そのしわ寄せで雑草駆除がどうしてもおろそかになってしまいがちだ。

第二農園と称している約2000平米の畑の三分の一が、小松菜やダイコンなどが収獲しきれずとうが立ってしまい、そのまま放置してあった。
小松菜、ベカナ、ダイコンが黄色や白い菜花を開かせ大人の背ほどの高さに伸びきってしまった。
学生たちは普段の実習授業で硬く根を張った雑草駆除を行っている。

歯を食いしばって根を張っている雑草とは違い、柔らかい畑の土にゆったりのびのび育った野菜たちはいとも簡単に引き抜ける。
道具も何も使わず、片手ですぽっと抜ける感覚が気持ちいいのか、学生たちは格好のストレス発散とばかり、嬉々として伸びきった野菜を抜いていく。

普段からなれている作業のためか雑草駆除は30分ほどでやり終えてしまった。
今回の援農目的はこの雑草駆除とジャガイモの芽かきの二つである。

雑草駆除をする前に約一時間かけてジャガイモの芽かき作業をしてもらった。20メートル長の10畝に植えたキタアカリは昨年の芋を種芋にしたものだが、すでに10センチほど茎を伸ばしていた。作業は2本の茎を残し、残りの茎を手でかきとる。
こうすることで程よい大きさの芋を収獲することができる。

昨年のジャガイモの出来はすばらしくよかった。
イモの肌はしみが少なく、きれいな芋が沢山取れた。前年のトウモロコシの後作だったのがよかったのかもしれない。
例年6月の中旬から下旬にかけてジャガイモの葉が枯れ始め、それを合図に収獲作業に入る。

今年の出来はどうだろう。毎年ジャガイモの収穫にあわせ前期の収穫祭を行っている。
これまでずっと料理は女性会員にお願いしているが、今年は男性会員に料理を作ってもらおうと計画している。
全く料理をしたことのない人もいるが、できれば一人一品、何でもいいから作ってみるようお願いしている。スーパーで豆腐を買って、冷奴で出してもいいし、さばの水煮の缶詰をあけて醤油をたらしたものを出してもかまわないといってある。

とにかく料理らしきものを自分で作ることが狙いだ。
自分たちで作った野菜を奥さんに料理してもらうだけでなく、自分も作って味わってみることは男の自立にもつながる。あるいは美味しい食べ方を自分で工夫することはとてもクリエイティブである。
話は脱線してしまったが、初めて外部の人の支援を仰いでみた。

作業のあと昼食にトン汁と獲りたての小松菜をごま油でさっと炒め、軽く塩と香り付けの醤油で仕上げたものを食べてもらった。
皆さんには獲り頃のサニーレタスを自分で収獲して、土産にもちかえってもらった。
「新所沢」駅まで車で送り届けたが、二人の男子学生が車中でそのレタスをむしゃむしゃ食べていたのには思わず笑ってしまった。