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農のある暮らし

2011年6月20日 更新

第1章 男の自立

自立とは「自分のことは自分でする」


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むかし幼い子供の頃、家庭では両親に、小学校では先生に「自分のことは自分でやりなさい」ということを教えられてきました。自立というと何か小難しいことのように聞こえますが、要するに「自分のことは自分でする」ということで、とてもシンプルなことです。定年退職したいい年をした男をつかまえて、わかりきったことを何をいまさらと思われるかもしれません。

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大企業の重要なポジションについて何百人という部下を統率してきた男に向かってなんという言いぐさと腹を立てる人もいらっしゃるでしょう。

でもあえて言わせていただきますが、そういうあなたはコピーのとり方をご存知ですか?パソコンのキーボードを打つことが出来ますか?パソコンメールのやり取りを苦もなくできますか?

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ダイコンのかつら剥きが出来ますか?サトイモの皮を滑らずにちゃんと剥けますか?

冷蔵庫の中になにがストックされているか知っていますか?どこへ行けばなにが売っているかおおよそ見当はつきますか?

洗濯機を動かすことは出来ますか?アイロンをかけたことはありますか?自分の下着や靴下、ハンカチがどこにしまってあるのか知っていますか?

燃えるゴミと燃えないゴミの区別がつきますか?燃えるゴミは何曜日に、どこに出せばいいか知っていますか?

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1ヶ月の家計費がいくらだか知っていますか?食費や光熱費がどのくらいかかっているか知っていますか?

以上はほんの代表的一例にすぎませんが、あなたはどの程度ご自分で出来ていると思いますか。

会社勤めをしていたときは部下があらゆる実務、雑用を引き受けてくれましたが会社を一旦離れれば部下のやっていたことを今度は自分がやらなければなりません。奥さんは家庭における部下ではありませんから。

会社勤めのときは毎月給料を妻に渡し、退職後は退職金と年金がもらえるのは自分が働いてきた結果と思ってはいませんか。

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繰り返しますが「夫は仕事、妻は家庭」の役割分担制は夫の退職時点ですでに過去のものになったのです。したがって家事全般を妻がいままでどおり分担する必然性がなくなったのです。

退職した男の自立とはいたって簡単な話で「自分のことは自分でする」ということなのです。妻が何十年とこなしてきた家事全般を自分も出来るようになるという意気込みで、少しずつ覚えていくことです。

こんな退職後の男性に関する話を耳にしました。

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一日中なにをして過ごしていいかわからないAさんですが、午前中のTV番組は主婦向けばかりで男の自分にはちっとも興味がわかない。それでこれといった目的もないまま朝から外出してしまうそうです。しかし結局行き先は近くの公園か図書館に絞られてしまいます。主婦向けの朝のTV番組に興味がわかないのはAさんが家事を全く分担していないからです。もし少しでも家事を分担していれば必ず一つや二つくらいは参考になる話が出てくるはずです。そして主婦の目線がどこにあるのか、男とは随分違うことに気づくはずです。ただ漫然と時間つぶしに外出するより、はるかに前向きで生産的だと思いませんか。





※本レポート中の写真と本文の内容は直接関係はございません。