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田舎暮らしのポイント

第1回 地域選びのポイント


 田舎移住を希望する人たちに人気があるのは北海道と沖縄です。北海道と沖縄、正反対の地理、気候ですが、共通しているのは手つかずの自然が残っていること、そして新生活をスタートするには思い切って遠いところで、という移住者心理が働くのでしょう。

 しかし都市生活者がいままでの生活をスパッと切り捨てるのは簡単のようで現実はいろいろな障害が立ちはだかっています。子供や孫、親戚、友人の顔を時々見たくなるのは人情です。冠婚葬祭など世間のつきあいも若い年代のようにドライに済ませられません。遠ければお互いの経済的な負担も馬鹿にできません。そしてなによりも生活にメリハリをつけるために、自分自身が移住後もたまには大都会の雑踏にまぎれることが必要です。

 県南地方から東京に出るときには、料金が安い高速バスを利用しています。ほぼ新幹線の片道料金で往復できます。近くの高速バスターミナルまで自分の車で行って、無料の駐車場に乗り捨てれば、日帰りでも泊りがけでもOKです。

 江戸の昔は商家の旦那が家督を息子に譲ると、郊外の根岸に居を移しました。新しい生活を始めるには新しい土地、家が必要でした。この頃の江戸の範囲は「本郷もかねやすまでは江戸のうち」といいますから本郷三丁目付近に今でもある、かばん屋「かねやす」から先が郊外という距離感覚でした。根岸の里も近いようで、当時は江戸のはずれだったのです。つまり昔から新しい生活を始めるには遠からず、近からずが理想と考えられていました。

 現代も同じことで、現実的な田舎選びのポイントはやはり遠からず、近からずです。

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