連載記事

  • 前のページへ
  • 003
  • 次のページへ

秋・冬野菜の準備


 夏野菜の定番、トマトとキュウリも終わり、あと修理を行います。根を地中からはずしておくとキュウリは早々と立ち枯れしていきますが、トマトはもともと水分が少なくても育つ生命力の強い植物なので、キュウリのように簡単に立ち枯れしません。根を引き抜いた状態でも1週間程度はまだ青々しています。

 畑の一部を掘って、大きな穴を作りキュウリはからからに乾いた状態のものをそのまま穴に放り込んでしまいますが、トマトは幹が太い上に、完全に乾燥していないので、専用の断裁機を穴の横に置いて、適度な大きさにカットして穴に放り込んでいきます。

 断裁機は力の強いシュレッダーを連想するとよいでしょう。面白いようにトマトの幹が巻き取られ、出口から砕かれた幹が放物線を描いて穴に落ちていきます。これだけの量を人手を使って処理するとなると、どのくらいの時間がかかるでしょう。現代の農業ではやはり、高価といえど機械に頼らざるを得ないことがしみじみ理解することが出来ます。


 トマトとキュウリが処理されたあとの畑はがらんとしています。

 いよいよ秋・冬野菜の準備に取り掛かります。ところが、台風13号の影響により、せっかく播いた種や苗が雨で流される危険性があります。とはいっても種まきの時期はあまりはずすことも出来ないので、雨風対策としてしっかりビニールトンネルで保護することになりました。

 今回、定植したのが白菜。一人当たり4株程度採れるように苗を定植しました。あの大きな白菜から想像できないくらい、大きさ、形ともに小さな苗。大根用のビニールマルチの穴に成長後の大きさを考慮して、ひとつ置きに苗を植えていきます。連日の雨で土は固く、大きさも小石大の塊になっていました。土の状態はけしてよくありません。

 定植後、水を与え、ビニールでトンネルを作りしっかり苗を保護してやります。


記事関連の写真

秋・冬菜の準備に入った畑はがらんとしている

記事関連の写真

これが白菜の苗。小さくて弱弱しいが、これが大きな白菜になる

記事関連の写真

成長の大きさを考えて、ひとつおきに定植していく

記事関連の写真

台風に備えてビニールトンネルで苗を保護する