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野菜作りの基礎知識


 日本で作られている野菜・根菜の種類は約170種類前後といわれています。

 170種が多いかどうかは自分が1年間に食べている野菜・根菜の種類を数え上げてみればわかると思います。

 常食する野菜・根菜の種類を書き出してみると、人により異なりますが、おおよそ25〜40種類くらいだろうと思われます。

 年に1〜2回食べた種類を含めればこれより多いものになるでしょう。しかし、“常食”ということになればほぼこの範囲に収まると思われます。

 案外私たちは決まりきったものを食べているのです。しかし、農業、流通、保存・加工技術の発達で、スーパーには多くの野菜・根菜が並び、季節に関係なくいつでも食べられるようになりました。そのため食べ物から季節感が失われ、「旬」という言葉が死語になりつつあります。


 たった25〜40種類程度にもかかわらず、日常食べているものが「いつ」、「どこで」「どのように」作られているかという情報量は少なくなっています。

 そこで、おさらいの意味で、1番目の「いつ」を種類ごとに分類・整理してみましょう。

 その前に「いつ」とは種まきから収穫の時点が含まれますが、ここではわかりやすく収穫期として、話を進めます。「いつ」は2番目の「どこで」と密接に関係するので、ここでは「どこ」を東京近辺とします。

 ■ 収穫時期による分類

1〜3月 基本的には冬野菜と春野菜の端境期。したがって冬野菜の残りを収穫。ネギ・白菜・人参など
4〜6月 ジャガイモ、たまねぎ、春キャベツ、春菊、小松菜、ほうれん草など(小松菜・ほうれん草は品種改良がすすみ、ほぼ通年で収穫可能)
7〜9月 とうもろこし、キュウリ、枝豆、トマト、なす、ピーマン、カボチャなど
10〜12月 サトイモ、ジャガイモ、ブロッコリー、カブ、水菜、レタス、白菜、人参、ダイコン、サツマイモなど

 ■ 類縁関係による分類

アブラナ科 白菜、水菜、キャベツ、ブロッコリー、小松菜、カブ、ダイコン
アカザ科 ほうれん草
セリ科 せり、パセリ、三つ葉、人参
ユリ科 ネギ、たまねぎ、アスパラガス
キク科 春菊、レタス
ナス科 ナス、トマト、ピーマン、唐辛子、ジャガイモ
ウリ科 キュウリ、カボチャ、スイカ
イネ科 トウモロコシ
マメ科 枝豆、インゲン、エンドウ
ヒルガオ科 サツマイモ
サトイモ科 サトイモ
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