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食と農を考えるいい機会


 今号から新しい企画が始まります。題して「“食と農“気になる情報」です。詳しくは同コーナーを読んでいただくとして、やはり「気になる」のは日々の生活物資、特に直接命にかかわる食品の値上がりではないでしょうか。

 地球資源に限りがあることはいまや常識です。言うまでもなく水もまた貴重な地球資源の一つです。そして農作物は水がなければ育ちません。

 日本の食糧は大きく輸入に頼っています。言い換えれば農作物の輸入を通して、外国から水を買い入れているわけです。地球規模で水という資源が不足しているのに、いつまでその水を安く外国から買い続けることができるのでしょうか。

 地球資源が相対的に少なくなれば、その資源を使って作られたものの価値が上がっていくことは、子供でもわかる簡単な理屈です。


 いまやわが国の農業に従事する人は人口比率でも3%を切り、農業生産の全産業に占める生産規模は1%を切っています。

 「輸出で獲得した外貨で安い農産物を外国から買えばいい」という主張が日本の経済団体から発せられてきました。この主張には農業をとるに足らない小さな規模の産業としてそれなりの遇しかたをすればよい、という本音が見え隠れします。

 しかし問題にしたいのは工業製品と食べものを同じ次元でひとくくりにしてよいのかということです。極端な話、車がなければ公共の交通機関を利用すればいいし、ときには駅の一つや二つは自転車か足を使って歩けばいいのです。


 以前、命の産業である農業を他の産業と同列に考えてはならない、という話をある場所でしたとき「食糧安保」を考えながらスーパーで買い物をするの?と煙たそうに言われました。


 スーパーに並ぶ食品の値段が軒並み上がれば、否が応でも食と農について真剣に考えざるを得ない時期に来ました。


リレーブログのゲスト募集中!

リレーブログのテーマは「食・農・自然」です。テーマの範囲内であれば自由に書き込みしてください。さりげなく宣伝なさりたいことも書き込みOKです。下記の要領でブログに書き込みしてくださる方を募集いたします。

<応募要綱>

 テーマ:「食・農・自然」

 文字数:一日一回で200文字と写真2〜3点

 期 間:掲載連続7日間

 題 材:書き込みしたいテーマと簡単な自己紹介文を添付のこと

     (ご自分のホームページ、

      ブログがあればそのURL、アドレスを書いてください)

 応募方法:下記メールアドレスで随時受け付け


編集後記

 時々、小雨模様の曇り空。パットしない天気の日曜日でしたが、芝増上寺近くの芝公園で開催された「土と平和の祭典」に出かけてきました。


 このイベントは、歌手の加藤登紀子さんなどが世話人となり、持続可能な「循環型田園都市」構想を実現すべく「農」をテーマにした、さまざまな「種まき」の呼びかけをしながら、市民参加イベントを企画する一方で情報発信を通じて「農業」「食の自給」などへの問題の意識づけ、及び「生命の源」である「種」と、生命を育む「土」への関心喚起を柱とした市民への啓発活動を行うことで、これまでにない新しいアグリカルチャー、「農ムーブメント」をつくっていこうという構想とか。


 会場は賛同ミュージシャンによるライブやゲストのトークショウなどもあり、多数の来場者で賑わっていましたが、何よりも日本全国から多様な「農」の可能性を感じさせる生産者たちが出店する農産物市場が生産者と生活者の交流の場となって活況を呈していました。また、こだわりのメニューと素材のフード&ドリンクの屋台も充実。主催者の掲げる「土と平和」、「農的幸福」といったキーワードが実感できる楽しくも意義あるお祭でした。今後の発展を大いに期待したいところです。


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