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来年は「生活防衛元年」


 ガソリンの値段が大幅に上がりました。来年になるとパンや菓子類の値段が上がります。

 そして、世界的な穀物不足の慢性化によって、小売価格の値上がりはさまざまな食品へ波及していくことが予想されます。


 来年はどうやら「生活防衛元年」になりそうな気配です。

 そこで常日頃から自分や自分の家族のために食と農に関する情報を知っておくことは望ましいことと考え、今回の連載を企画しました。

 かつて作家、イザヤ・ベンダサンはその著書「日本人とユダヤ人」のなかで日本人は「水と安全」はいつでもただ同然と思っている、と指摘しました。その後、ベンダサンの警鐘は現実となり、信じられない事件、事故がこの日本に頻繁に起こっています。そして水はその大半(70%)が農業用水として使われていますが、私たち日本人は水で育てられた農作物等食糧の60%を輸入に頼っています。つまり世界の水をお金で買っていることになっています。ここへきて「水と安全」がけしてただではないことを観念ではなく生活のなかで実感させられてきました。


 近年の地球温暖化による異常気象からも水を含めて地球上の資源には限りがあるということが世界的な共通認識となっています。私たちはいつまでも外国頼みで食糧輸入を続けていくことの難しさに気がつきはじめてきました。日本の食糧自給率の低さをめぐる議論がTV・新聞などで頻繁に取り上げられるようになったのは社会的関心の高さの現われです。


 そこで新連載「“食と農”気になる情報」の基本的なスタンスと「情報」の意味を示しておきます。

■ 情報の速報性よりも“基本的な情報を正しく伝える”こと。

■ 情報掲載のタイミングは月2回の発行時(第2・4月曜)を原則としますが、緊急の度合いに応じて臨機応変に対応すること。

■ 情報源はインターネット、新聞、雑誌のほか、農水省はじめ各種団体のホームページ、ならびに公表されている論文等、できる限り情報ソースを広げること。

■ 情報の垂れ流しではなく、取り上げた情報に関する読者のご意見、感想、関連情報を集め、次号に反映すること。

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